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金融業界の転職事情|後悔しない人生を歩むためのポイント集

f:id:tenshoku66:20230606063933j:image「金融業界での転職ってできるんだろうか」「金融業界から別の業界に行ってみたい!」など、金融業界での転職を意識していませんか?

長年、転職コンサルタントとして働いてきた私から言わせていただくと、思い立った今がいい機会ですので、ここでじっくり考えることをおすすめします。

ここでは金融業界で転職を考えるあなたに、知っておいていただきたい全てのポイントを以下の流れで紹介します。

間違った行動をして将来後悔しないように、また「この行動をして心からよかった」と思えるようにこのページでお伝えするポイントをご一読頂ければと思います。

目次
1. 金融で転職していいの?慎重に考えてみよう!
1-1. 転職に慎重になった方がいいケース
1-2. 当てはまらなければ前向きに考えてみよう
2. 金融業界の方の転職先はどんなところがあるの?
2-2. 外資系金融
2-3. 外資系コンサル
2-4. 公務員
2-5. 経理
2-6. ベンチャー企業
2-7. 事務職
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1. 金融で転職していいの?慎重に考えてみよう!
私は、転職エージェントとして「迷ったらまずは転職活動をしましょう!」と多くの方にアドバイスをしてきました。

ただし、金融機関にお勤めの方は100%転職がおすすめというわけではなく、転職に慎重になるべき方もいます。

1-1. 転職に慎重になった方がいいケース
結論から申し上げて、以下のどちらかに当てはまるのであれば、転職したくなっても慎重になった方がいいと考えています。

出世コースに乗られた方
各部署でエース級の活躍をされている方
会社でバリバリ働かれている分、別の会社で実力を試したり、もっと給料がもらえる会社に興味が出ることは当たり前のことです。

ただし、出世コースや待遇と安定を捨て、よそに飛び出した結果、5年後・10年後に「あの時残っておけば」と後悔している方も多数いることも事実です。

そのため、今の社内での地位や待遇を捨てるのがもったいないので、社内でそれなりの存在感を出されている方は転職は慎重に考えましょう。

エース級の銀行員は転職しにくい?

また、特に銀行に多いことですが、出世頭やエース級の活躍をしている方は転職しようと思っても受け入れてくれる企業が見つかりにくいケースが多いです。

これは、エース級の社員を引き抜いて銀行との関係が悪化することを恐れているからです。

特に、金融業界内や、あなたの銀行と取引をしている企業などには「数年別の会社で働いてから来て欲しい」といわれることもあるくらいシビアなのです。

エース級の社員:部署内でトップクラスの成績を出したり、同期でも出世が早い方
どうしてもという時だけ動いてみよう

以上のことから今の会社で存在感を出している方は、転職すべきなのか今一度考えてみることをおすすめします。

ただ、フィンテックなどのテクノロジーの台頭もあり、金融業界の数年先のことは誰も想像できませんし、会社であなたに何が起こるかわかりません。

もし、自分では結論を出せない場合や、どうしても転職に興味がある場合はこのページを読み進めていきましょう。

1-2. 当てはまらなければ前向きに考えてみよう
上記の条件に当てはまらない方であれば、少しでも転職を意識し始めたら前向きに転職を考えてみることをおすすめします。

入社数年目の若手の方であれば、厳しい引き止めに遭う可能性はありますが、それなりの成果を出しているせいで「今の会社(銀行)が怖いから受け入れてくれる企業がない..」ということにはなりにくいです。

金融業界は総合職であれ、一般職であれ多くの悩みを持つ方が多いかと思います。

例えば、以下のような不満や悩みがある方が多いと思います。

職場の人間関係や上司との人間関係に悩んでいる
転勤が多いことに悩んでいる
入社前に思い描いていたイメージと違う
ノルマやプレッシャーから解放されたい
理不尽なルールや慣習に嫌気がさした
どうしてもやりたいことができた
給料に満足できなくなった
出世の望みが薄い
こういった不満や悩みを持った場合は、前向きに転職を考えて1歩踏み出せば悩みが軽くなる可能性が高いです。

前向きに一歩踏み出すべきなのは、以下の3つの理由からです。

希望のキャリアや職場を掴んでいる方がたくさんいるから
転職せずにずっと後悔している人もいるから
残ることにしても満足して働けるから
以上の理由を、1つずつ、私や同僚が転職をサポートした方の中で印象的だったエピソードを踏まえて解説していきます。

2. 金融業界の方の転職先はどんなところがあるの?
金融業界で転職を考えている方は転職先にどんなところがあるのか気になっているかと思います。

そこで、私の過去の経験を踏まえ、金融業界の方がよく検討・転職される転職先と、実際にそこはおすすめなのか?を解説していきます。

実は金融業界出身者は、金融業界だけでなく多くの会社が欲しがります。それには以下の理由があります。

数字に強く、経営的な視点もある
研修などがきちんとしているので、社会人基礎力が高い
資格を取っていたり、知識レベルが高い
こういった背景があることから、以下のように本当にたくさんの道があり、しっかり考えないと後から後悔する可能性が高いです。

特に、入社5年目以内の若いタイミングであれば、未経験の業種・職種であっても可能性は十分にあります。

2-1. 日系の同業他社
2-2. 外資系金融
2-3. 外資系コンサル
2-4. 公務員
2-5. 経理
2-6. ベンチャー企業
2-7. 事務職
2-8. その他にもたくさん!
2-1. 日系の同業他社

今の会社での経験を生かして、他の会社へと考える方は非常にたくさんいます。

特に金融業界の方が考えがちなのが「転職先は安定しているのか」ということなので、よく同業他社は候補に挙がりますが私は慎重になっていただきたいと考えています。

例えば、「信用金庫→地方銀行」のような同業種内での転職です。
なぜなら、業界が同じ会社間にカルチャーにはそこまで差はないからです。

今の職場を辞めたいと考えた理由にもよりますが、銀行や証券の方に多い「ノルマがきつい」「転勤が多い」などの悩みは、どの会社でも当てはまる可能性が高いです。

よほど希望の転職先でやりたいことがある、もしくは待遇が良くなるわけではない限り、同じような悩みを持つことが多いからです。

目線を変えるとおすすめ

同じ金融でも、「カード会社」「リース会社」などは銀行や証券会社ほどガツガツしておらず、転勤も少ない会社が多いです。

今のスキルを活かしつつ社風の違った会社であれば「ノルマがきつい」「転勤が多い」のような悩みが和らぐ可能性が高いです。

2-2. 外資系金融
日系の金融機関から、外資系の金融機関に転職する方は一定数いらっしゃいます。

ただし、投資銀行などは非常に採用基準がハードなので、狭き門です。

さらに、外資系企業とはいえ、銀行のバリバリ成果を出せるエースクラスの引き抜きはには躊躇するケースが多いです。

ただし、中にはうまく転職し、転職先でも成果を収めてる方が多いので、チャレンジしてみる価値はあります。

特に多いパターンが若手の方でポテンシャルを買われて外資系の保険業界などに行かれる方や、M&Aなどの専門性の高いスキルを持った方です。

2-3. 外資系コンサル
総合職の方の中には外資系のコンサルティングファームに行かれる方もいらっしゃいます。

特に、若手の方に多く5年目までであればポテンシャルを評価してもらえれば可能性はあります。

ただ、学歴が求められること、自頭やコミュニケーション能力が高い水準で求められることから簡単ではありませんが、チャレンジしてみる価値はあります。

金融から外資コンサルというキャリアを踏むと、その後も幅広いキャリアを踏みやすいです。

2-4. 公務員
特に銀行の方に多いのですが、金融機関から公務員に行かれる方はたくさんいらっしゃいます。

ノルマや転勤に追われ、そういったものが少なそうな公務員への憧れが強くなっていきます。

ただし公務員に転職して「こんなはずじゃなかった」と後悔している人は実はたくさんいます。例えば以下のような理由で転職を考える方にその傾向が強いです。

業界や会社のルール、体質が窮屈に感じていた方
仕事内容が面白くなかったという方
しかし、ノルマや転勤からの解放を求める方にとっては最もおすすめできる転職先の一つかと思います。

2-5. 経理
特に銀行員の方が転職先としてよく志望するのが、「経理の仕事」です。

営業のノルマなどに嫌気をさした方が、ノルマがあまり多くない経理の仕事を希望する傾向にあります。

ただし、経理への転職もなかなか難しく、うまくいっている方はごく一部です。

金融の方は複数の資格を持っているなど、一見有利に見えますが、中途採用経理として特に欲しがられるのは他社で経理を経験してきたような方の可能性が高いです。

そのため、経理未経験の方は非常に難しいですが、可能性はあるのでチャレンジしてみる価値はあります。

2-6. ベンチャー企業
金融からベンチャー企業・スタートアップ企業に行かれる方もいらっしゃいます。

待遇が落ちてしまい、安定もなくなってしまう傾向にありますが、金融機関からベンチャーに飛び込むののであれば早い方がいいです。

それは、ベンチャーには金融業界の仕事を活かせることがあまりないことや、ベンチャーの方が一人当たりの裁量が大きく、成長できる環境だからです。

将来ベンチャーに行きたいという思いがあるのであれば、なるべく早く行動しましょう。

2-7. 事務職
銀行や証券会社で一般職として働いていた方の転職先に多いのが事務職です。

多少待遇は落ちてしまうケースが多いですが、金融業界で細かい仕事をこなしていた方は他社の事務職として転職しても苦労することは少ないです。

また、「数字のプレッシャーから解放されて幸せになった」という方もいますので、今の仕事のストレスが大変な方は一つの選択肢にしましょう。

ただ、事務職を非正規社員で補う企業も増えてきており、きちんと条件を見極めて応募することが大切です。

2-8. その他にもたくさん!
ここまでで、7つの業界職種を紹介してきましたが、まだまだあります。

不動産業界・・・不動産にはお金の話が絡むので金融業界の知識を活かしやすい
M&A業界・・・・財務に関する知識が必要なので金融業界の知識を活かしやすい
人事やシステム・・同じ職種であれば業界問わず進みやすい
以上のように金融業界の方には本当にたくさんの選択肢があります。

そのため、そもそも転職すべきか、転職を決めたとしても実際どの業種を受けるべきなのか、一人では正しい判断ができないケースが非常に多いです。

3. 間違えないように相談相手を作るところから始めよう
先ほども申し上げた通り、金融業界から転職するのには、本当にたくさんの道があります。

そのため、あなたは「本当に転職すべきか」、「どの業界・業種を受けるべきか」までたくさんの選択肢の中から選ばなければなりません。

これらを一人で考えることはすごく大変で、だからこそ多くの方が転職せずに踏みとどまってしまうのです。

そこで、気軽に相談できる相談相手を作るようにしましょう。

3-1. 相談相手は詳しい人が好ましい
3-2. 転職エージェントというサービス
3-3. 他にもこんなサポートをしてくれる
3-1. 相談相手は詳しい人が好ましい

転職の相談相手は誰でもいいわけではなく、以下のような2つの条件を満たすような人でないときっと後悔します。

転職について詳しい
転職したい業界の仕事について詳しい
転職の相談ですから、人事の方や人材会社に所属しているような転職に詳しい人でないとあまり役に立たないかもしれません。

また、転職に関してだけではなく、希望の業界について詳しくなければいいアドバイスがもらえないでしょう。

そこで、まずはこの条件を満たす方に2~3人相談してみることをおすすめします。

とはいっても、身近にこんな人いないという方も多いと思うので、そういった方向けの無料で使えるサービスを紹介します。

3-2. 転職エージェントというサービス
転職エージェントという完全無料で使えるサービスがあり、多くの方がこのサービスを使って転職のプロに転職の相談をしています。

転職エージェントは、よくある求人サイトとは違い、登録すると担当者がつき、その方に相談しながら転職するかどうから、どこを受けるかを一緒に決めることができます。

3-3. 他にもこんなサポートをしてくれる
転職エージェントは担当者が身近な相談相手になってくれるだけでなく、もし転職を決意したときは以下のようなサポートをしてくれます。

履歴書・職務経歴書の作成(添削)
求人探し
求人の応募手続き
面接の日程調整
配属先の交渉
給与・ポジションの交渉
雇用契約書の確認
入社関連手続き
転職活動で面倒なことは全て自分の代わりにやってくれて、本番面接以外で企業と直接やりとりすることはほぼありません。

今の仕事やプライベートとこれらの面倒な手続きを両立させることは非常に苦労します。そのため、手間を少しでも減らすために転職エージェントはおすすめです。

身近に頼りになる相談相手がいる!という方も求人をもらったり、手続きを代理でしてもらうために転職エージェントを使ってみるのもいいかもしれません。

4. 金融の転職時によくあるQ&A
ここで銀行員の方にために、銀行員の転職でよく出る3つの質問にお答えしていきます。

金融業界での転職はどんな資格があれば有利?
志望動機が思いつきません
金融未経験でも飛び込めるの?

4-1. 金融業界での転職はどんな資格があれば有利?
金融業界での転職のために資格を取得されようとする方が多いですが、資格よりも転職では実績や人柄の方が正直大切です。

しかし、そもそも資格が必要なポジションがあったり、熱意を伝えるきっかけになるので、あれば有利になることが多いです。

ただ、業種・職種によって求められる資格が違います。以下は証券会社の営業への転職に有利な資格ですが、同じ営業でもポジションによって必要とされる資格は大きく異なることがわかります。

リテール営業

証券外務員資格(1種・2種)
ファイナンシャル・プランニング技能士
AFP
CFP
ホールセール営業

証券外務員資格1種
証券アナリスト(CMA・CFA)
一概に言うなら、これらの資格は難易度の高いものが多く、1から勉強するとなると、時間がかかって転職が遅れてしまうということです。

そこで、まずは転職エージェントに資格を取るべきか、今持っている資格で狙えるのは何かを確認してみることをおすすめします。

無駄な資格を取得するのにかかる時間も減らせるので、興味がある職種がある方は気軽に相談してみましょう。

4-2. 志望動機が思いつきません
金融業界へ転職する方、業界内で転職する方、業界の外へ転職される方、それぞれ志望動機に悩まれることも多いかと思います。

しかし残念ながら、「これを伝えれば受かる」という全員が使える志望動機はこの世にありません。

あなたのできることやキャリア感などをしっかりと伝えられるものでないと面接官の心に刺さらないからです。そのため、こういったときほど転職エージェントを使うべきです。

面談などで担当者があなたの過去・現在・未来をしっかりと棚卸ししてくれ、応募企業の志望動機をしっかりと整理してくれます。

転職を成功させやすいのは、転職エージェントを単なる相談相手としてだけではなく、内定を取るために使いこなせる方だと思っています。

あなたの転職の成功こそがエージェントのミッションなので遠慮なく相談しましょう。

4-3. 金融未経験の人も飛び込めるの?
結論から申しあげて、金融業界が未経験の方でも飛び込むチャンスはあります。

そして、最近の傾向として、異業種からの転職の壁はどんどん低くなっています。それは、金融機関へのニーズが近年大きく変わってきたからです。

今まで金融機関は「安定性」「安全」などが顧客から求められてきました。しかし、最近はスマホなどの台頭で、「便利」であることも重要視されるようになってきました。

各社、様々なサービスを出しているのですが、市場のニーズを汲み取り、世の中に出し、うまくPRする、そういったことができる人材を金融業界が求めはじめました。

異業種で経験を積んできた方も金融業界への転職がしやすくなってきたので、未経験だからと遠慮せずに一歩踏み込んでみましょう。

そして、未経験の方もまずは転職エージェントに相談するべきです。

未経験であれば、先ほど紹介した『doda』『マイナビエージェント』『パソナキャリア』がサポートが親身なのでおすすめです。

5.まとめ
金融業界で転職したい方に向けて転職のポイントを紹介してきましたがいかがでしたか?

金融業界の方は非常にたくさんの選択肢があるので、「転職すべきか」から「どこを受けるか」を慎重に選ぶ必要があります。

第一歩目は転職に詳しい人に相談してみることですが、身近に相談できる人がいなければ、完全無料の転職エージェントに登録し、転職のプロに相談してみましょう。